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佐藤英輔のライヴ三昧 Diary noteから引っ越し中


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映画『〜クリフトン・シュニアの世界』、『テックス・メックス アコーディオン天国』。ヴァレリー・ジューン。映画『ジェイムズ・ブッカー ニュー・オーリンズのピアノ王子』 2025年9月25日(木)

 角川シネマ有楽町で、人種の重なりと土壌が強く反映されるアコーディオンをメインの楽器に置く音楽を紹介する2つのドキュメンタリー映画のカップリング上映をまず見る。ピーター・バラカン・ミュージック・フィルム・フェスティヴァルの一環。やっと最終日に滑り込んだ。見た映画はどれも日本初上映、なり。それらには字幕監修として、ピーター・バラカンの名前が入る。


 その2つの音楽とはルイジアナ州のザディコと、テキサス州のテックス・メックス。ともに南部育ちの映像の作り手であるレス・ブランク(1935〜2013年)が監督した50分台のドキュメンタリー映画で、1973年米国映画『ルイジアナピリ辛 クリフトン・シュニアの世界(原題:Hot Pepper)』と1976年米国映画の『テックス・メックス アコーディオン天国(原題:Chulas Fronteras)』だ。ともに特徴的な音楽とともに、それを生んだ環境や人々の生活を伝える映像が流される。後者は食を伝える部分があり☺️。


 クリオール系黒人のダンス音楽である前者はそのスター的存在のクリフトン・シュニア(1925〜1987年)の存在を中心に描く。ライヴのシーンでウォッシュボード奏者がいるとなんか嬉しいナ。ある写真ではデカい一般的なアコーディオンを持つ彼の横にバンドネオン(のようにばくには見えた)を持つおっさんがいてあら? シュニアはブルース曲を披露する場合も多く、かつてぼくは彼をブルースの変種的存在として聞いていたことを思い出した。黒人と白人の融和を語る者が複数いるのは、“ブラック・イズ・ビューティフル”の時代に作られた映画であることを示唆しよう。


 ボタン式アコーディオン奏者が主流であったことを伝えるほんわかテックス・メックス映画には、自分たちの音楽はドイツのポルカから来たというような発言もあり。なるほど、アコーディオン各種は皆ドイツが起源だそうだし。先の作品はフランス語も出てきたが、こちらはスペイン語で話す人も多い。後半、フィーチャーされるのは7月にお亡くなりになった同スターのフラコ・ヒメネス。彼の父親も出てきて、演奏はそのまた父親から習ったと言い、フラコ・ヒメネスの小さな息子が彼が見守るなかボタン式アコーディオンを鳴らす場面もあり。ああ、伝承なり。


▶️フラコ・ヒメネスの訃報
https://eisukesato.exblog.jp/34625829/


 丸の内・コットンクラブで、美味しい癖をいろいろと持つ南部生まれシンガー・ソングライターのヴァレリー・ジューン(2017年11月17日)を見る。すこしとっぽいルックスのキーボードのジョン・ディリー、すごい髭を蓄えた(リー・スクラー〜2018年6月16日〜もびっくり)ベースのマット・マリネリ、ロック・バンドによくいそうと言えなくもないドラムのカルロス “カイト” サンチェスという3人がサポートする。適切な、バンドなり。


 メンバーから遅れて出てきた彼女を見て、お。赤色キラキラのジャンプ・スーツを身につけ、髪は過去と同じく(だったよな?)暴れた派手なドレッド。そして、彼女はバンジョー(大小の2種。お母さんと赤ちゃんと本人は例えていた)、アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター(レスポールを主に、テレキャスターも1曲で手にする)を弾きながら歌う。一発で、この妙に聞き手のなかに入ってくる太い歌声は武器だとやはり思わせる。


 キーボード奏者がソロをとるときもあった(ノード2台重ねで、ピアノとオルガン音色に据える。オルガン演奏の方が味あり)が、間奏部は短いので披露した曲数は多かったはず。歌う曲はおおまかに2タイプに分けられ、一つはオープナーにやったような奥にアフリカを透けさせるようなアーシー調(呪術性を孕むともかける?)と、もう一つはレトロなアメリカン・ポップ調と言いたくなるもの。ぼくはだんぜん前者の方が好みで、ヴァレリー・ジューンは曲のコード数が少なければ少ない方がいい! と、大書きしたくなる。ブルース曲も一つやったが、それも良かった!

しかし、曲間で奇声を上げたり、独り言的な言葉を可愛らしく発したり。彼女って、こんなに不思議ちゃん的な所作を出す人だったっけ?  ファースト・ショウ。


▶️過去の、ヴァレリー・ジューン
https://eisukesato.exblog.jp/33367181/
▶️リー・スクラー
https://eisukesato.exblog.jp/33404579/


 その後、また角川シネマに戻り、PBズ音楽映画祭の最終上映作品となる2013年米国映画『ジェイムズ・ブッカー ニューオーリンズのピアノ王子(原題:Bayou Maharajah)』を見る。


 うわあ、面白い映画だった。ニューオーリンズ型のピアノというとプロフェッサー・ロングヘアとともにジェイムズ・ブッカーの存在をあげるぼくではあるが、アルバムをかき集めてもその細かい経歴は調べたことがなく、あらーそうなんですかということが次々に出てきて、引き込まれてしまった。オレ、音を楽しめればいいじゃん、それを元に想像を膨らませばいいじゃん派(だから、伝記も基本読まない)で実は原稿を書く機会がないとちゃんと経歴を知ろうとしない場合も多い。勉強みたいになるの、ヤだし。ディスコグラフィーやパーソネルを見るのは好きなんだけどな。


 というのはともかく、ニューオーリンズの形而上を抱える、43歳で亡くなってしまった天才型ピアニスト/シンガー(1939〜83年)はこんな人であったのか。彼はいつごろからか左目にアイパッチをつけるようになったが、失明の理由が証言者によって全部異なるのも、そんな彼に合っているだろう。そこらへんの作り、お上手だ。


 なんせ、生きている間に出たアルバムは数枚だけに残された映像も多くはないだろうに、1970年代後期の欧州ツアーやちょっとしたオフのぼやけた映像までよく集めたなとの印象も持つ。そして、デイヴ・バーソロミュー、アラン・トゥーサン(2006年5月31日、2006年6月1日、2007年10月21日、2009年5月29日、2011年1月10日、2012年10月15日、2013年10月22日、2015年1月21日)、アーマ・トーマス(2011年12月1日)、ドクター・ジョン(2000年5月24日、2002年3月23日、2005年9月20日、2012年2月15日、2013年10月1日。ブッカーが彼のバンドに入り、オルガンを弾く映像も出てくる)、ジョニー・ヴィダコヴィッチ(2007年2月4日)、唯一のメジャー(アイランド)盤を作った英ハニバル・レコードのジョー・ボイド、唯一ニューオーリンズのヴェニューで親身にブッカーに接したというメイプル・リーフ(2007年2月5、6日)のオウナーなど、証言者の顔ぶれも適切。そのなかにはハリー・コニックJr(2000年3月31日)もいて、彼がピアノを弾きながら「オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート」を素材にブッカー奏法を解説する様は分かりやすい。と思ったら、検事だかなんだかニューオーリンズの法曹界にいた彼の父親とブッカーは関係があり、その流れでコニックJr.は子供の頃からブッカーにピアノの手ほどきを受けていたのだそう。あらー。父親も、映画には証言者として出てくる。


 終始、彼の音楽は流されるが、ピアノ演奏とともにこんなに秀でたシンガーであったのかとぼくに再確認させてくれたのは大きい。レコードだけだと、その部分は雄弁に伝えない。また、ニューオーリンズ・スタイルの大海を闊歩しつつクラシックその他の要素を散りばめたり、ちょっとした仕草さや発声などから、この映画を見てジョン・バティステ(2010年6月13日、2023年10月6日)のことを想起する人は少なくないのではないか。バティステはいろんな問題で活躍する場が少なかったブッカーのことを敬愛するがゆえに、その悲劇を糧にセルフ・プロデュース力を磨き、周りとうまく関係を取りながら広い層に働きかける術を身につけようとしたのでは? 本作を見て、ぼくはそんなことも感じてしまった。


 監督はノースキャロライナ州育ちでニューオーリンズに拠点を置く、リリー・キーパー。これは彼女にとって、初の長編作品になるようだ。2018年作『Buckjumping』もニューオーリンズの音楽を扱う映画であるよう。最後は少し彼の葬式とおぼしき映像も出てきて、“ピアノ・プリンス”と刻まれたブッカーの墓石も紹介される。この映画を見ると、墓参りに行かなきゃと思ってしまう人もいるだろう。


▶️デイヴ・バーソロミューの訃報
https://eisukesato.exblog.jp/33430044/
▶過去の、アラン・トゥーサン
http://43142.diarynote.jp/200606071933120000/
http://43142.diarynote.jp/200606071936190000/
http://43142.diarynote.jp/200710221206190000/
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https://eisukesato.exblog.jp/33300827/ 訃報

https://eisukesato.exblog.jp/33457074/ 「サザン・ナイツ」の話題
▶️アーマ・トーマス
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▶過去の、ドクター・ジョン
https://note.com/ace_ke/n/nd30fd0db43f5
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▶️ジョニー・ヴィダコヴィッチ
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▶️メイプル・リーフ
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▶️ハリー・コニックJr.
https://note.com/ace_ke/n/n4140aee18fc9
▶️過去の、ジョン・バティステ
https://eisukesato.exblog.jp/31306839/
https://eisukesato.exblog.jp/33483227/


<今日の、昼下がり>
 トランペッターの松井秀太郎(2022年12月9日)をインタヴューする。同年代カルテットによる彼の純アコースティック/ワン・ホーン/ライヴ録音の新作『FRAGMENTS』は不思議な清々しさがある好作だ。場所はエイベックスのオフィス。青山から赤羽橋に引っ越したなんて、ぜんぜん知らなかった。入っているのは鉄道駅から離れた不便な場所に凝り気味の設計を施した建物をいろいろ建てている住友不動産のビル。ここは駅からそれほど遠くはなかった。取材後、大江戸線/山手線と乗り継いで有楽町に行き、上出の音楽アイテムを享受する。

▶️松井秀太郎
https://eisukesato.exblog.jp/32610875/



by eisukesato | 2025-09-25 00:00 | 映画 | Comments(0)