
佐藤英輔のライヴ三昧 Diary noteから引っ越し中
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2003年12月2日〜20日
20日(土)
ケルティック・クリスマス。マリア
まず、九段会館に行く。かつては、ブルースのコンサートが開かれたりとか、何度も行っていた会場だが、ほんと久しぶり。でも、クラシックな作りの、風情あるいい会場だと思う。椅子は小振りだが。
リアム・オフリン、リズ・キャロル&ジョン・ドイル、カラン・ケイシー、シャロン・シャノンなど。いんろな人がいれかわりたちかわり。それぞれセットにも、入りあったり。ちょっとブツ切りな印象も受けるが、各アーティストの公演もそれぞれに別にあったりするので、この幕の内はこれでアリだろう。なんか、和みつつ、ゆったりと聞く。MCには酒ネタが登場し、アイリッシュ・ミュージック系公演にけっこうぼくが行くのは、酒飲み族による音楽であることが大きいのかと再確認する?
メイン・アクトのカルロス・ニュニョス(12月12日)の途中で、青山・CAYに移動。アフリカ生まれ、英国経由の、フランス在住シンガー(フランスのシャーデー、なんて形容もあったっけか?)の実演も見る。なるほど、見てくれはなかなか。スタイル良し、二の腕も足も綺麗な人。それだけで、なんか見ていて気分はよろしい。そんな彼女は裸足で歌っていた。妖艶でもあるが、けなげさもあり、過剰に歌に味がある歌手ではないが、ニコニコ見れました。フランス人とおぼしきバンド(ギター、キーボード、ベース、ドラム)を率いてのもので、彼らはなんか体温が低そうな演奏に終始。
<今年のトロンボーン> 進歩なし、というか吹いておらず。だけど、12月に入ってから、ついにヘッドホンで音が聞ける消音器を購入。だけど、多忙にて、まだ使用しておらず。これで、ばっちり家で吹きまくれるはずだが。新年明け早々に、それを付けてパオパオ吹こうと思う。
19日(金)
クロノス・カルテット
錦糸町・墨田トリフォニー・ホール。はみだし型の、クラシック/現代音楽畑の著名弦楽四重奏のグループを見る。ステージ両側にはPAスピーカーが配置されていた。どらやらアンプリファイドされているようなのだが、それでも音は小さいと感じた。もう少しおっきくしてくれよー。少し寝ちゃいました。なんせ飲んでいったので、覿面ですね。ところが、横の人が寝息をたてはじめると、寝なくなるから不思議なものだ。
いろんな人の曲を、すでに確立されまっくった回路にて、繙く。ミンガス曲処理はさすが美味しい。ブラインド・ウィリー・ジョンソン曲での、”移し替え”の感覚はなるほど。一部セット最後のシガー・ロスの曲が一番出色だった。両者の得難さが優美に溢れ出ていた。
かつてクラシック側の聞き手はしつこいと書いている(2002年2月13日)が、この日も2部が終わったあとの拍手がしつこいしつこい。そこまで熱烈に称賛するなら、なぜもっと普通の曲の合間に熱い拍手を送らないのだろう? 彼らも正装せずに普段着でステージに上がっているのだがら、そんなの無視しちゃえばいいのにとも思う。なんか、形式的だよなー。クラシックの流儀って、実に不毛。閉口。ただ、確か3番目のアンコールのとき、ジミ・ヘンドリックス版のアメリカ国家をやったのだが、MCでジミ・ヘンドリックスという名前を発したとたん相当な歓声があがったりして、実は客もポップ側の人が多かった? ともあれ、そのひしゃげた合衆国国家は来て良かったァ、さすがクロノス・カルテットだァと思わせるもの。お見事。チェロ奏者は「パーペル・ヘイズ」のベース音を真似た演奏をループさせたりもした。そして、やはりそれはアメリカ現況に対する意思表示になっていたはず。ぼくは、それを聞きながら、ちょっとホっとした気分になるとともに、来年のことをちょっと思案した。
18日(木)
LOSALIOS
渋谷・アックス。オープニング・アクトは九州のバンドというトラヴェラーズ。ジャズ・ピアニストの小曽根真とも親しいそうな、大人のロカビリー・バンドだった。なるほど、けっこうジャジーというか、ジャンプっぽいところも持つ。
そして、そこの黒人ドラマーのMCでLOSALIOSの実演が始まる。ずうっと続いていたツアーの最終日、すげえ混んでいた。山あり谷あり、いろいろと盛り沢山。ヴァイオリンの金子飛鳥(2002年7月19日)のゲスト入りは意外、いやそんなに意外でもないのか。ミュージシャンっていろんな付き合いや嗜好があるものだし。それに、予想がつかないほうが面白いし、何よりそういうハプニングを持ちつづけようとするのが彼らであるはずだし。なんか、連日の痛飲のためか、すぐに酔っぱらう。途中で、忘年会の二次会もあり、ほんわか気分で退出。その前に、ちらりと渋谷・クラブクアトロに寄って、ブリティッシュ・シー・パワーを最後のほう見る。あら、見た目も若いバンド。ぼくはCDのほうが好き。
14日(日)
パーク・タワー・ブルース・フェスティヴァル2003
昨日に続き、新宿・パークタワー・ホール。同フェス(1999年12月10日、2000年12月7日、2002年12月15日)は今年で10年目になるのだとか。この日は本当に入りが良かった。めでたしめでたし。まず14時少し前から、楽屋でシカゴ在住のブルース&ジミ・ヘンドリックスを根っこに置くギター/シンガーのピストル・ピートにインタヴュー。好漢。
そのピストル・ピートはトリオ編成にて。譜面にも強いそうで、いずれはオーケストラ起用作品も作ってみたいが、やはり最小限の単位でやるのはやり易いとのこと。CD以上にギターを歌わせ(ギターが好きなんだろうなというのも、よく伝わる)、存在感のある人だった。スロー・ブルーズはもっと煽情的に弾いて欲しいとは思ったが。ブラック・ロック全盛時ならメジャーから声をかけられたかも、とも思わせる。それから、彼はハードなロック路線を進むときのハイラム・ブロックと重なる味もあり。最後のほうで、ジミ・ヘンドリックスの「ヴードゥー・チャイル」をやる。
続いて、在英ジャマイカン・イングリッシュのシンガー/ハーピスト、エロール・リントン。ちゃんとしたブルースからもろなレゲエまで、さすが英国から出てきたブルーズ系表現の担い手という感じのパフォーマンスを見せてくれた。ベースは縦でときに、ロカビリーっぽいリズムの跳ね方をするときもあり。なんにせよ、なかなか楽しい、変化球的出し物だった。
そして、この日のトリは80才になろうかという、ゲイトマウス・ブラウン(昔、友達と、門口茶太郎さんと呼んでいたっけな。それ、吾妻光良さんのマルCですが)。ウィットあふれるジャンプ・ブルーズの大御所は椅子に座ってパフォーマンスするものの元気。ジャジーな(ときにジャンプ調の)バッキング・サウンドに乗って、飄々とした味ある歌と、一生付いていきますとなるトリッキーなギター・フレーズをすらすら流し込む。うひ。バンドは達者、管はサックスのみでもう少しいたほうがいいけど、巧い。ある曲のイントロで「シー・ウォークス・ライト・イン」だあと狂喜したら、「カレドニア」だった(苦笑)。というのはともかく、デューク・エリントンの曲もやったりし、お父さんジャズ好きなんですねえという部分は、随所にありました。
アンコール1曲目は、米国黒人音楽最大級インスト名曲「ホンキー・トンク」をピストル・ピートをまじえて披露。そして、続いては他のセットの出演者もずらりと出てきて、ハービー・ハンコックの「ウォーターメロン・マン」。2回目のアンコールは、確かカウント・ベイシーの「ワン・オクロック・ジャンプ」だった。
それにしても、今回のフェスの出演者のバッキング・バンドは本当に白人が多かった。大勢いるなか、黒人プレイヤーはハワード・テイトのドラムとエロール・リントンのバンドのドラムだけ! あとはみんな白人。でも、それぞれにちゃんと演奏していたよな。それに、ザ・MGズの面々やモータウンのファンク・ブラザーズ(12月2日)を見ても分かるように、はたまたマッスル・ショールズのスタジオ・マンを見ても一目瞭然なように、モノ好きな白人の助力あってこそ、秀でたブラック・ミュージックは作り出されるわけではあるのだ。やっぱりブルーズは現役の黒人から見ると魅力のない音楽になってしまうというところもあるという現実を示唆されほんの少しだけ寂しく感じるる部分もあったが、まあ人種なんてどうだっていいじゃん、ということにしておこう。
今年も決定的な米国黒人音楽の味を味わい、うんうんと頷き、ときに高揚し、とっても幸せな気分になる。疲れたけど、エナジー補給も出来たかな。あー、師走だナ。
13日(土)
ハワード・テイト(パーク・タワー・ブルース・フェスティヴァル2003)
テイトさんは60年代後期にヴァーヴからデビューし、ちょっとヒットを飛ばした(ジャニス・ジョプリンがカヴァーした「ゲット・イット・ホワイル・ユー・キャン」)ものの、その後シーンから消えていた、高音部歌い回しがなんとも味ある名R&Bシンガーだ。少し前に再発見され、今また元気に活動している。
初老のキーボード奏者(一部は、かなりリトル・フィートのビル・ペインの指裁きを思い出させる)がリーダーとなる四管を擁するバンドがバッキング。前奏のあと、赤いスーツを身にまとったテイトが登場し、歌う。その傑作というに相応しい復帰作『リディスカヴァード』(プライヴェイト・ミュージック/BMG)はかつての喉回しの妙味/実力をまったく失っておらずべらぼうに驚かされたが、生で聞くとCDは多少うまく録られているのだなと了解する。でも、やっぱ素晴らしい歌い手であり、嬉しいソウル感覚を沢山受けることができたのは間違いない。
そんな彼には、この水曜日に取材したのだが、寛いだ彼の話は最高に面白かった。もしかして、うわあって気持ちを得た度合いは2003年にやった取材のなかでトップ? 空白の30年間はホームレスにまで落ちぶれ、アル中&ヤク中の時期もあったそうだが(当然のことながら、まったく歌ってもいなかった)、偶然に業界人に目敏く見つけられ、再デビューの道が開けたという。そのあたりの話もいろいろと面白いのだが、本当に神は気まぐれだよな。『リディスカヴァード』にはエルヴィス・コステロ書き下ろしの曲も含まれているが、それはヴァーヴ期の再発CDを聞いて感激した彼がテイトのコンサートに来たことがきっかけになっているという。そして、逆にコステロのコンサートに呼ばれて行ったときに、曲を書いてくれないかとテイトが頼んだそう。そして、もらった曲がすごくいい曲だったので、復帰作の録音は終了していたけど、新たに録って加えたそうな。その新作のプロデュースは往年のテイトのそれもやっていた実力派プロデューサーのジェリー・ラゴヴォイ。昔から広がりあるというか、ロックの耳にもとっつき易い曲/音を作る人だったが、『リディスカヴァード』もまさしくそういう仕上がりを見せる。諸手を挙げて、勧めます。
そのテイトさんは昨日と今日しか出演しないので、トリに登場する彼に合わせて会場の新宿・パークタワーホールに行き、サクっと彼だけ見る。ところで、パーク・タワーの上部はパークハイアット・東京。出演者はそこに泊まってるんだろうか、なんてどうでもいいことがふと頭を過る。やたら解放感のあるニューヨーク・グリルでご飯は食べたことあるけど、泊まったことはないワタシ。正価で宿泊したら、オフ・シーズンのお手頃バリ島ツアー一人分ぐらいは行くはずだ。
12日(金)
カルロス・ヌニェス
スペインのガリシア地方の、ガイター(ガリシアのバグ・パイプ)/リコーダー奏者だ。なるほど、彼は確かに外見はイメージするところのスペイン人というよりはケルト系ぽくありますね。ドラム、ブズーキ、フィドル奏者を従えてのもの。会場が小さなせいか、生音で耳に飛び込んでくるガイターの音のデカいことに驚く。渋谷・エッグマン。これは、ソニーが主催しての番外公演となる。観客は抽選で選ばれた人とかがきている。それゆえ、本人による映像を見せながらのレクチャー部もあった。コンパイ・セグンドやテックス・メックスを、説明のときにウィットたっぷりに引用するあたりは、さすが越境派の面目躍如か。実演は過去見たとき(2001年10月9日、1999年12月19日)より、なんかエキイサイティグな感じもあって、一番ニッコリ見れた。この日、生涯最短時間でライナー・ノーツを書き上げ(でも、けっこう自信作)、非常に気分よく臨めたライヴでありました。
10日(水)
ロバート・ランドルフ&ザ・ファミリー・バンド。
強固なファンク・ビートに乗って、ペダル・スティールでギュインギュインとぶちかます。話題の(と言っていいよナ)、セイクリッド・スティールのグループだ。新宿・リキッドルーム。もう、どうしようもなく、米国黒人音楽の大河的積み重ねを持つグループだが、客層は間違いなくジャム・バンド・ミュージック愛好層っぽい人が多い。
ペダル・スティール(注視すると、けっこう小さい楽器なんだなあ)と歌のロバート・ランドルフを中心に、ベースとドラムとオルガンによる4人組。おお、彼らは、ライヴではメンバー間で楽器を持ち替えたりもするのだな。タウン&カントリー(2003年11月27日)とかヨ・ラ・テンゴ(2003年12月3日)とか、なんかその手のバンドの公演がここのところ相次いでいるナ。ランドルフたちの場合、ベース奏者が1曲ではギターを弾き、一方でオルガン奏者がキーボードでベース音を弾いた。彼はファルセットでコーラスを取ったり、一部リードを取ったりもする。また、ランドルフがギターを持つ曲もあった。その場合は、オルガン奏者はフィドルを手にする。
思った以上に、ロックぽいなというパフォーマンスではあったか。終盤、レッド・ツェッペリンの「グッド・タイムズ・バッド・タイムズ」、そしてジミ・ヘンドリックスの「パープル・ヘイズ」を披露もした。まあ、それは“スティール・ギターのジミ・ヘンドリックス”なんて言われ方もするランドルフ軍団には合うものである。
アンコールでは2度目のほうだったか、ランドルフはギターやドラムやベースを、ベーシストはドラムを、ドラマーはペダル・スティールやベースを、といった具合に次々にメンバー間で楽器を替えて、観客を沸かす。皆ソツなく、各楽器をこなす。
やっぱ大好き。嬉しい。ぼくは昇天しまくることを期待していったが、それはなかった。ええん。でも、いろんな“グッド・ニュース”はあったかな。
8日(月)
モーターサイコ、キリヒト、モー・サム・トーンベンダー
恵比寿・ギルティ。久しぶりに行ったが(だって、このコーナーで始めて登場するものな)、きれいになっていた驚いた。
まず、モー・サム・トーンベンダー。え、こんないいバンドだったの? 昔、ちょっと見たときの記憶と全然違う。現代的な歪みや陰りとロック的なギザギザや切れや重さが、風情たっぷりに折り合いを付ける。歌の声質には完全賛同できないが、リズム隊もぼくの好みにばっちり。続く、キリヒトはこんなグループだったのか。ギター/歌とドラムのデュオ。フォークやりそうな外見の人の、語彙の広い、性急なんだけどどこかとぼけたパフォーマンスに過剰なドラムが寄り添い、鼓舞していく。なんか見た目もちょっと変で、最初笑っちゃった。ずっと聞きたいかは別として、個性はある。
そして、ノルウェーの3人組、モーターサイコが登場。日本じゃ通受けバンドだが、欧州ではかなりの人気を誇るそうな彼は、正攻法の、トリオ・ロックを展開。とにかく、曲調がまっすぐ、歌声や楽器音の重なりもまっすぐ。豊穣、という言い方もありか。とにかく聞いていて、気持ち良いことこの上なし。そして、自然に笑みが零れ、体が揺れるてしまう。CDごとに曲者っぽくいろんなことをやる人達だが、日によって出し物傾向を変えるというのは本当だろうか。総じて、長髪の外見ともどもオールド・スクールぽい感じで通したが、風通しの良さ、奥にある視野の広さは見え隠れしていたんじゃないか。
4日(木)
コンボ・ピアノ
話題の有名映画監督コンピ映画『人生のメビウス』の<10ミニッツ・オールダー>のほうの映像にインスパイアされての音楽を演奏するという出し物。といいつつ、新作からだろうエル・ネグロ&ロビー(2002年12月27日、2002年7月24日)のリズム音を流して演奏した曲をはじめ、アリ曲もけっこうやってたみたいだけど。モーション・ブルー・ヨコハマ(セカンド・ショウ)。渡辺琢磨に加え、チェロ(丸山朋文)とアップライトベース(鈴木正人)の3人によるパフォーマンス。ずっと見たいと思ってて、結構期待して見たんだけど、うーん。彼はレコーディング・アーティストで実演家ではないのかなー。多くは、けっこうムード・ミュージックになってしまっていた。まあ、視点の確かさや面白さは確かにあるのが。2曲目だか3曲目だかにやった、クリック音とともにピアノ演奏のサンプリング音が絡まりどんどんほつれていく曲には溜め息が出た。そういうの、もっと聞きたかった。お茶にあたって体調が良くなかったのはどのぐらい印象に左右しているのか。この日、終日ほとんどモノを口にせず、当然のことながらお酒なんて飲んでもいないし、飲みたいとも思わなかった。
アンコールの小品曲を終え、ステージを降りるときに渡辺は奇声を唐突に上げていたが、それはイマイチうまくいかなかったという気持ちからか? それとも満足感から?
3日(水)
ヨ・ラ・テンゴ
今年のフジ・ロック(7月27日参照)でも好演した彼らだが、今回もなかなかだった。やっぱり、いろいろと興味深いグループと言うしかない。3人のメンバーが、ドラム、キーボード、ギター、ベースなどをいろいろと持ち替えてショウは進められる。メンバー間で楽器を気儘に持ち替えるバンドっていいな。それだけで、音楽に対する開かれた態度や自由や、一握りの才気を感じさせる。ザ・バンドも一部そうだった。
しかし、多彩にして、不思議なバンド。CMJ(カレッジ・メディア・ジャーナル)系音楽の粋を集めたようなことを聞かせる人達だが、そこから笑顔でスルリと抜けていくようなところがあるから。途中で、ドゥーワップ風のコーラス曲を3人前に並んで、ユーモラスにフリ付きで披露したり。と思えば、本編最後のオルガン音や声のコール&レスポンスはもろにサン・ラーへの愛ある真似っ子大会だし、往々にして脱力っぽい態度を見せつつ、ときに出てくるアヴァンギャルド・ギターは目茶うまいし。とらえどろのなさをうまく介しつつ、ロックの重要機微を通った風景をゆらゆらと出していますね。いいなあ。彼らにしろ、タウン・アンド・カントリーにしろ、こういう人達に触れると本当にアメリカって広いと思わされる。
パフォーマンス時間は2時間半ごえ。飄々とした非体育界系のノリが濃厚な彼らは、実は体力勝負のバンドでもあるのですね。渋谷・クラブクアトロ。すごい混んでいた。
2日(火)
映画「永遠のモータウン」。ザ・ルーツ
まず、渋谷・シネカノン試写室で、映画「モータウン」を見る。資料には邦題が「モータウン」(仮)となっていたが(その後、「永遠のモータウン」となった)、素直に原題の「Standing in the Shadow of Motown」の平仮名化したもののほうがいいと思う。今のままだと、内容を全然語らないし、風情も消えるから。
設立からLAにオフィスを移すまでの、デトロイト時代のモータウン(それこそがモータウン、ではありますね)を扱った映画。かつてのモータウンがジャズやブルーズの奏者を引っ張ってきて、べらぼうに安いギャラで演奏させ、不満が出るとそのうちリーダー作を出させてあげるからという言葉でごまかしこき使った(そして、その名前は彼らが演奏したレコードに記載されることはなかった) というのは有名な話だが、これは主役たる歌手たちではなく、モータウン・サウンドを作り上げた、“ファンク・ブラザーズ”と称された縁の下の演奏家たちにスポットを当てようとしたものだ。もともとはベース偉人のジェイムズ・ジェマーソンに光を当てた、ポール・マッカットニーやウィリー・ウィークス他いろんなベーシストの憧憬演奏を収めたカセット2本付きの本「Standing in the Shadow of Motown」(ドクター・リックス=アラン・クラツキー著。1989年、ドクター・リックス出版刊。リットー・ミュージックから訳書も出された)を基にするものだが、往年の名プレイヤーたちを引っ張りだして再評価しようとするこの映画は完全にデトロイト版“ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブ”というものになっている。
ジェマーソンをはじめ、アール・ヴァン・ダイク、ベニー・ベンジャミンほか、あの人達がいなかったら、あのモータウン・サウンドは、あのモータウンの味は、あのヒット~名声もどうなったものか分からない。それを示しつつ、あの人達は(だが、ジェマーソンやダイクを含め、故人となってしまった人も少なくない。スタジオ・ライヴで彼らが一人づつ紹介されるのだが、故人が額入り写真とともに紹介されるところは胸を打つ)どのように魅惑の音を作り上げ、それはいかに朽ちない生命力を持つものか。そんなことを巧みな(本当に、べらぼうに巧み。長い年月がかけられたらしいが。もし、資料が本当なら『ベエナ・ビスタ~』以前から作られていたことになる)構成、編集とともに、鮮やかに語る。名前さえも一般的にはちゃんと認知されていないぐらいだから、もちろん当時の映像なんかは残されていない。だが、いろんな写真、当事者を含む関連者/関係者の発言、そして、ブーツィ・コリンズ、ミシェル・ンデゲオチェロ(11月22日、他)、チャカ・カーン(10月10日)他らを歌手に据えての現在の老ファンク・ブラザーズのライヴ映像などを効果的に重ねて、きっちり主題を語りきる。ある意味、揺れる米国側面史にもなっている部分もある。……音楽にまつわる機微も、口惜しいぐらい、溢れ出る。ああ、人間の社会って。音楽って。
とにかく、適切にして、愛がある、いい音楽映画。とっても、勧める。ブエナ・ビスタ~のときと同じように、ファンク・ブラザーズは各地で公演をやっているというが、日本にも是非来てほしい。映画は、来年春すぎぐらいから、渋谷のシネ・アミューズで公開される予定という。
その後、南青山・ブルーノート東京でザ・ルーツを見る。ファースト・ショウ。今年、2回目の来日。昨年の暮れにもやってきている(12月29日)。ただし、今回はやはりフィリー・ベースの女性シンガー、ジャグァーライトをゲスト・ヴォーカリストに連れてきているのが嬉しい。MCはブラック・ソート一本に、その代わりではないがギターは2本だった。途中、20分ぐらいでジャグァーライトが加わる。なるほど、なかなかの“喉力”の持ち主。バンドときっちりかみ合い、盛り上げる。彼女は出番が終わったあともずっとステージ横にいましたね。些細なことだけど、なんか楽しんでいる感じ、信頼しあっている感じが出て良い。
とにもかくにも、バンドっていいね。
by eisukesato
| 2003-12-01 00:00
| 音楽
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