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佐藤英輔のライヴ三昧 Diary noteから引っ越し中


by eisukesato

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2003年2月5日〜21日

21日(金)

レット・ミラー

 原宿・アストロホール。ソロ・デビュー作『ザ・インスティゲイター』のジャケが顔のどアップにしたのもなんとなく納得、ハンサム・ガイね。写真より、生のほうがいいような気も。そんな彼は、完全生ギターの弾き語りを披露。これも、レコードりよりいいと思った。ちゃんとした曲を作れて、ちゃんと実演できる人なのは間違いない。まあ、あのアルバムについては、それをプロデュースしたジョン・ブライオンって実は大したことないかもって感じさせられたりもしたのだけど。あれ、フツーな仕上がりだよなあ。曲間には日本語もまじえ、非常に愛想よくMCをする。結構、黄色い声援とんでいた。40分ぐらいの実演だったか。


20日(木)

ジョン・スクワイア。トゥーツ・シールマンス

 まず新宿リキッド・ルームで、歌を聞かせるゾという気概がなんとなくある初ソロ・アルバムをリリースして間もないジョン・スクワイアを見る。けっこう、混んでいる。ギター、ベース、キーボード、ドラムを従えてのもの。ストーン・ローゼズ時代から熱心な聞き手になったことはないし、彼自信についてもものすごーく才能がある人だと思ったこともないが、この人はこの人なりに自分の表現を信じているし、正直に自分が考えるロック・ミュージックをやろうとしているのだなというのは感じる。ディランみたいな曲だなと思わせられるときもあり。聴後感は悪くない。

 その後は南青山のブルーノートに行って、ヴェテラン(1922年生まれというから、80才を超えているわけだ。けっこう、元気そうだった)のハーモニカ奏者のトゥーツ・シールマンスを見る。スクワイアが1時間半ぐらいの公演時間だったので、そのあと焦らず行っても、セカンド開演時間に十分に間に合った。

 イタリア人のピアノ・トリオを率いてのもの。飄々、難しいことは何もやらないし、完全に味で聞かせる実演。それにしても、ハーモニカって本当に素朴な楽器だなあ。1年半前になぜかブルーズ・ハープを買って始めたことがあったんだけど、見事に1週間ぐらいで弾かなくなったっけ。今、そのハープがどこにあるかさえ判らない。とほ。そういえば、ライヴを見ながら、10年前ぐらいにシールマンスにインタヴューしたことを思い出した。話の内容はすべて忘れているが。

 途中から、ブラジル人ギタリストのオスカー・カストロ・ネヴィスが加わる。トゥーツを見にいったのは彼が同行している部分も大きかったのが、もう少しフィーチャーされても良かったのではないかな。なかなか、お洒落な感じに見える人でした。


18日(火)

ディレクションズ・イン・ミュージック

 ハービ・ハンコック(2000年3月14日、2001年12月27日)とマイケル・ブレッカー(2000年3月2日)とロイ・ハーグローヴに、ここのところのウェイン・ショーター・カルテットのリズム隊という編成による特別グループ(ただし、今回ドラマーは代役)。昨年夏は欧州ジャズ・フェスを回ったりもしそれなりに話題になったはずだが、あのデカい国際フォーラムのホールAが満員とは。だって、色気のないジャズ演奏だもの(ジャズって、やっぱつまんないと聞きながら思った人が7割ぐらいはいたのでは……)。どう見たって、あんなデカい会場でやるべき演奏内容ではない。残念ながら、ジャズとはそんなもん。いやあジャズも人気あるなあなんて脳天気な気持ちにはなれず、少し気持ち悪かった。

 マイルスやコルトレーン曲を題材に置き、後ろ向きではあるものの、演奏自体はけっこう辛口な音楽性を持つ。とは言いつつ、これだけの顔ぶれ、そうならなきゃ嘘であるが。今回、マイケル・ブレッカーの歌心に欠ける、でも非常に技術に富んだ演奏には不思議な気分、どこか違和感を覚えた。同じテナーをやっている人がその技術に魅了されるというのは判らなくないが、普通の聞き手に多大な訴求力を持つとしたら、ジャズのリスナーもまたかなりビョーキ好みなのだなあと思っちゃう。R&B好きだったくせにクリフォード・ブラウンにやられジャズの道に進むことを決心した(それまで、ジャズといえばスパイロ・ジャイラみたいなものだと彼は思っていたそうな)ハーグローヴのソロのほうが端正すぎる部分はあるもののなんぼか歌心はあった。とはいえ、そのハーグローヴはここのところディアンジェロ他、ソウルクェリアンズ系セッションで個性を見せていたりもする人物。近くそっちのりのソロを出すそうで、それもあってこの日の昼すぎに彼にインタヴューしたのだが、近くで見るとボブ・マーリーにそれなりに似ていて驚いた。本人も、よく言われると言っていたが。


15日(土)

ブラッド・メルドー。小原明子/唐沢美穂/嶋野百絵

 錦糸町・墨田トリフォニーホール。やはり、時間はかかるなあ。一ヵ月後なら、うちから地下鉄一本で行けるはずなのだが。

 ジョン・ブライオンがプロデュースした新作『ラルゴ』の好評で(ぼくも最大級の評価。なんせ、スイングジャーナル誌の年間ベスト15の1位にしちゃったぐらいだから)、けっこうポップ側の知り合いとも会う。でも、今回はピアノ・ソロの公演であり、最新作とは別物のパフォーマンスであろうとぼくは最初から思って行った。まったくその通りではあったのだが、その『ラルゴ』収録のレディオヘッドやザ・ビートルズ曲なんかをはじめ、いろいろポップ曲を演奏していた。

 なんにせよ、ぼくには肩透かし気味の実演。どこか、起伏がない。閃きがあまりなく、おっとり流れすぎ。ニュー・エイジ・ミュージックに片足つっこんでいると思わせられる部分も多々。彼はサイド・マンとして参加していても確実に彼が弾いているとすぐに思わせる美味しい綻びの感覚を持つフレイズを独自の間とともにさりげなく連発しちゃう人なのだが、今回のソロ・パフォーマンスにぼくはそれを感じることができなかった。かといって、キース・ジャレット(2001年4月30日)のような聞く者を蒼白にさせる唸り声もなければ、赤面させるあへあへよがる仕種もない。まあなくていいんだけど、すうっとさらさら。アウトして崩れていく、抗しがたい妙なひっかかりや美しさはどこに行ったのか。おーい、どーしたんだーい?

 2002年3月19日のトリオによるブルーノート東京公演の項ではメルドーの化け物的外見に触れているが、この日は完全クラシック用途の会場に彼も合わせたためかなかなか小綺麗。ピアノ弾きながら、煙草すったりすることもなし。あれもまた彼なのかもしれないが、余所行きっぽい印象も今回ぼくは受けた。

 この日のパフォーマンスだけを判断材料にするなら、メルドーは間違いなくリズム・セシクョンが必要だと思う。もし、この公演を褒める人がいたら(過剰にけなすものでもないけど)、メルドーの名前か、『ラルゴ』の魔力に耳が眩んでしまった人だとぼくは思う。でなきゃ、メルドーやジャズ・ピアノのことを舐めてるよネ。

 その後、少しブレイクを置いたあと、渋谷のJZ・ブラットでの、R&B味を持つ、3人の女性シンガーが出るパーティに行く。取材。また飲み放題セットを頼んで飲み倒してやる(2002年12月6日参照)と思ったら、週末ゆえのクラブ形態の運営でフロアはテーブル等とっぱらわれ、注文はすべてキャッシュ・オン・デリバリー。まあ、いいけど800 円とってプラスティック・コップでサーヴするのはどーかなー。もっと乱暴なクラブでもちゃんとグラスを用いているぞお。

 まず、立派なドレッド・ヘアの小原明子。バンドとともに、エレピを弾きながら歌う。なんか、真心を感じる。2番目の唐沢美穂はこの日初めて知ったが、若いなあ。ただ、三管によるバンドによる演奏はジャズ研所属の人達が女性ヴォーカリストを立ててやってる20年前のフュージョン調ポップ・バンドという感じ。音設定がちと古すぎないか。その後しばらくして、同じバンドで嶋野百絵が歌う。暫くぶりのライヴだったようだが、堂にいってて、ちょっと格が違うといった感じ。前に取材したときに、キック・ザ・カン・クリューの**くん(名前、失念。聞いても、メンバーの名前は誰一人知らなかったけど……)と似てますよねえと言われたが、いまだそれが誰なのか、彼らの写真を見てもぼくは判らん。その後、糞忙しいのに(ここのところ雑な原稿の頼み方する人が相次いでて、なんかいい人モードで受けてしまい振り回されている〜)、錦糸町から一緒に流れてきた中川五郎さんと岡村詩野がまだ近くにちんたらいたりして、合流し早朝まで。毎晩飲んでいるけど、この1週間はことごとく流れで朝まで。ああ、首しまりっぱなし。明日から、日常を修正しよう。


13日(木)

mimi

 六本木・スイートベイジル139 。2001年4月のところにも書いているが、“好きこそものの上手なれ”。な人であり、パフォーマンス。ドラマー以外は前回のライヴから総入替えだそうだが、二管つき8人編成のバンドのサポートは良好。彼女だって、それなりに苦労は積んでいるはずだが、それが全然表に出ないのが素敵。天真爛漫は武器だよなあ。


11日(火)

ナッシン・バット・ザ・ファンク

 アルトとトロンボーン(両者はときに掛け声や歌もかます)にファンクなリズム隊の娯楽精神に満ちた、魅力的な掛け合わせ。そんな元プリンス&ザ・リヴォリューションのエディ・Mを中心とする米日ミュージシャン混合ファンク・バンド、ブルーノート東京には2年弱ぶり(2001年6月29日)の出演となる。なんかエディ・Mは若くなったな。ともあれ、二管の絡みは本当にグルーヴィ。トロンボーン奏者もなかなかの人。動きもよりダイナミックになり、さらに黒人ファンク美学が溢れていて、とても高揚する。お酒もはずみました。ところで、そんなファンクな仕様のなか、自作と言ってエディ・Mはぽっこりスムース・ジャズ調の曲も入れる。ちょっと、いや、かなり引く。でも、得難いファンカーのなかにも、それを構成するメロウ方面因子としてそーゆーのもあるのかなとふと思ったりもした。できるなら、やっぱり聞きたくはないけど。


9日(土)

マジック・ロック・アウト(ウィルコ一本釣り)

 今が夏となるオーストラリアで開かれるロック・イヴェントの出演者たちをついでに日本に引っ張ってきたオールナイトのライヴ主体イヴェント。と書きつつ、ぼくはウィルコだけ見れればいいかなという感じで行ったのだが。夜中に出るデス・イン・ヴェガスは水曜日に見たし(1999年8月1日のような個人的邂逅もあったし、ゴールディは気になったけど……。かなり良かったとのこと)、この日は自分で運転していったゆえ飲めないので、最低限しか会場にいる気にならなかったんですワ。

 幕張メッセ。入場料は1万円。つまり、普段のコンサートの2回ぶんで、いろんなアーティストが楽しめるわけだから、学生にとってはとても歓迎すべきイヴェントではないのか。20時40分すぎに会場入ったら、すでに階段にはうずくまっている人がいる。入りは少なくても去年後半のレッド・ホット・チリ・パッパーズやエレクトラグライドよりは悪い。でも、人込みが嫌いなぼくはこのぐらいでもいいぢゃんと思う。けっこうT・シャツの人とかいたけど、寒くないのかな。ぼくはコートを着ててちょうど良かったのに。

 2ヴォーカル/MCを擁するロック/ラップ混合バンドのクレイジー・タウン、ポップなビート・バンド(途中で飽きた)のアーロに続いて、11時前にウィルコが登場。まずは、場内に小洒落たスタンダード歌唱曲が流される。そういう始まり方する人達ですか。そして、メンバーが出てきたのだが、ルックスは良くないのに(フロントに立つジェフ・トゥイーディなんて相当かっこ悪い)、なんか全体の佇まいはカッコいいナとすぐに感じる。

 そして、1曲目には驚かされた。ヴァイタルなビートと美味しいいびつなギターが颯爽と絡まり、時代をひっかくような生理的な音をキリキリとたてる。それは、俺たちは時代と対峙して、自分たちのやりかたで思うまま闊歩してやるという主張が溢れ出るもので、本当にびっくり、感銘。すげえゾ、コイツら。他の曲もこんな感じなら、間違いなく今年No.1の公演になってしまうわけだが、まあそうはならない。次の曲からはトゥイーディはけっこう生ギターを持ったりして、まったりした曲が多くなる。すると、魅力半減。でも、バックのサウンドはやっぱり素敵。太平楽な曲の奥でいろいろと逸脱するキーボード音、しゃきっと立ったリズム音はお見事。それは、今の視点を持つアメリカン・ロックという内実と見事に繋がっていた。それから、トゥイーディの線の太いヴォーカルも頷かせるものだった。

 出す音が総体的に力があり、創造力に富んでいる。素晴らしいバンドだった。約半数の曲調には納得いかないながら、そう思わせるのだから凄い。あと、思った以上にザ・バンドの影響を受けた集団であるとも感じる。ヒューマンな手触りを持つ楽曲/歌のバックで自由にオルガン音が戯れるという公式はもろにそう。キーボード奏者が二人いるというのも、もしかしてザ・バンドの編成に倣ったもの? それから、ジム・オルークのダチでシカゴ音響系に属するドラマーのグレン・コッチェは素晴らしすぎ(彼とトゥイーディとオルークのユニット、ルース・ファーはライヴはやらんのか?)。叩き方もアトラクティヴだし、なんといっても小気味よく、肉感的な手応えも持つし、且つとんでもなくメロディアス。日本だったら、元ビブラストーンズの横銭ユージが近いタイプかもなんて、見ながら思った。もっとも、コッチェのソロ作群は電気効果経由のものらしいが。


8日(金)

デッド・ケネディーズ

 統率者ジェロ・ビアフラ抜きによるもの。なだけでなく、当のビアフラから訴えられているバンド……ではあったが、やっぱり見に行きたくなるよな。1980年代アメリカでもっとも吹っ切れた姿勢を見せていた清新パンク・バンドだもん。

 ビアフラ以外はオリジナル・メンバーなのかな。ギターとベースはいずれも眼鏡をかけていて、大学のセンセーか研究員をやってますと言われたら信じそうなルックスの持ち主。そして、ドラムはフィッシュボーンのメンバーかと思えるようなとんがったヘア・スタイルの黒人。もう、そのルックス組み合わせだけで、ぼくはイエーイってなっちゃうものがあった。そして、彼らの作りだす音、な~かなかでした。やっぱり、デッド・ケネディーズは非常に音楽的なバンドでもあったのだナと再確認することしきり。そして、そこにビアフラ代役シンガーが加わるのだが、もう少し鋭敏な感じを持つ人あれば……。でも、全体的に好演。途中、「ローハイド」をやられたときにゃ一瞬ドサ回りの懐メロ・バンドに成り下がりかけて、うひっとなったけど。MCで「初めての来日。これが最後の来日でないのを望む」と言っていたが、ぼくもそれを希望する。2度目のアンコールの最後はなぜかレイナード・スキナードの「スウィート・ホーム・アラバマ」の有名フレイズで締める。全部で1時間ちょいぐらいやったか。

 場所は高田馬場のフェイズ。同店フライヤーによれば、この3月でオープンして2年たつよう。ステージのあるホールは原宿のアストロホールか少し大きいぐらい。でも、ロビーなどの余り部分のスペースが広くて(そこで、いろいろ物販もしているのだが、ジョーイ・ラモーンの革ジャンというのが6万円で売りに出ていた)、なかなか良いハコではないかと思った。


7日(木)

ズーコ103

 クラムド・ディスクが出しているという、欧州のユニットだ。と書きつつ、ぼくはCDを持ってもいないし、聞いてもいないのだが。事前の想像ではブラジリアン・テイストをDJ的なセンスで処理した人達(ブラジル的因子が入っているというだけで、どこか贔屓に見がちなところが少しぼくにはある)という感触を持っていたが、バンドで事にあたったライヴはもっとフュージョンぽかった。女性シンガーはブラジル人、キーボードはドイツ人。そして、ベース、ドラム、パーカッション、ターンテーブル(とっても若い)はオランダ人とか。みんな少しづつ、アメリカ基準の力量から見ると落ちる。女性シンガーはチーチ&チョンのチョンの俳優やってる娘に少し似ている。彼女が出ていたミック・ジャガーの映画「ラニング・アウト・オブ・ザ・ラック」はブラジルが舞台だったなー(さすが、ミック?)なんてことも思い出す。初ソロ・アルバム『シーズ・ザ・ボス』を出したときに、一緒に作られたようなあの他愛ない映画、ぼくはけっこう好きだった。あれを今見ると、どんな感想を持つだろうか。


5日(水)

デス・イン・ヴェガス

 地球に戻ってくるアメリカのコロムビア号が墜落した。その手のものとしては、1986年1月のチャレンジャー号の事故以来であるとか。そのチャレンジャーの事故のときのことはとてもよく記憶に残っている。あのとき、ジョー・ジャクソンの『ビッグ・ワールド』のレコーディング・ライヴを見るのが主目的で(A&Mつながりで、デビュー直後のスザンヌ・ヴェガに会ったりもしたっけなー)、ぼくはニューヨークにいた。あの事故が起こったのは、ちょうど帰日する朝のこと。チェック・アウトしようとホテルのロビーに降りたら、アメリカ人が一様に押し黙って光が流れるTVモニターを見つめている。それがスペースシャトル打ち上げ時の事故の映像だと知ったのは日本についてからだったが、あのときのホテルのロビーの重~く凍りついた雰囲気はとても印象に残っている。そして、アメリカ人にとって宇宙開発業績/名誉というのは自分たちの名誉や自信を保つために必要な用件なのだなというのを後から肌で感じたりもしたのだった。成田へのエアーはJALだったが、あれが米国系の航空会社だったら重苦しい雰囲気はそのまま続いていたろうか。

 NYにいる知り合いから、“It's Cold,Stay Inside"という表題の一斉メールが送られてきたりして、コロムビア号のニュースとともに、寒さも印象的だった(その三日目夜の吹雪は凄かった)、初めてNYに行ったときのことを思い出した。そう、ちょうどエイズが問題視されて少したってからの時期で、親にNYに行くからと伝えたら、エイズには気をつけろと言われて、どーゆう意味かいなと思ったりもしたっけナ。

 ちょっと、寒けとともに頭の奥に痛みに繋がる疼きを感じ、扁桃腺の腫れを覚えたが、心持ちで持ち直す。一人暮らするようになってから、風邪でダウンしたのは3年前の一回だけ(2000年2月11日の項を参照のこと)。で、保険証を使ったことあるのは、歯科と使い捨てコンタクト・レンズ使用のため生じる眼科定期検診と人間ドックの再検査で胃カメラ飲んだときに使った際だけ。なんて、書くととっても健康そうなだよな。へへ。でも、かなり体力ないし、不健康な私。じっさい、過去2回受けた人間ドックの血液検査数値は結構ひどい。だけど、それを認知している部分もあり、根性なしでもあるから、本当に無理しないもん(節制もしないけど)。遊びのときは別だが、仕事で徹夜したなんて、この10年ぐらいやってないんじゃないか……。っていうか、日が暮れてからも机に向かうなんて、本当に年に数えるぐらいだもの。それが、とりあえず健康もどきの秘訣かもしれない。

 で、この日も日没とともに机を離れ、元気に渋谷・クアトロに向かい、デス・イン・ヴェガスの実演を見る。いろんな有名人ロッカーをゲスト入りさせる顔の広さも持つ、ロック的生理でもってクラブ経由表現を作っている英国ユニット。といった彼らだけに、開演時間に行くと1時間半はDJタイムだという。会場入りせず、近所で知り合いと飲み食いしてから、8時半に再度クアトロに。MONO(2002年10月18日)のときのように後ろのスペースに客を入れてないこともあって、相当混んでいる。暑い。煙い。見づらい。

 そんななか、彼らはちゃんとバンドで登場。やっぱ、バンド人間のぼくはそれだけで、嬉しくなる部分はあるかな。2ギター、ベース、ドラム、キーボードや電気音オペレーションする人が3人。けっこう、人数は多いが杜撰なノリで、やはりロッキッシュかつサイケなギター音中心の表現を紡いでいく。どってことないんだけど、これもでいいっかと、酔っぱらっていたワタシは思った。そして、なぜかデイヴィッド・ボウイの「スペース・オディッティ」が頭のなかで響いたりも。飛行士のトム少佐はどこにいるだろうか?


by eisukesato | 2003-02-01 00:00 | 音楽 | Comments(0)