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佐藤英輔のライヴ三昧 Diary noteから引っ越し中


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R.I.P.トニー・ベネット(1926年8月3日〜2023年7月21日)

 大ジャズ/ポピュラー歌手であるトニー・ベネットがお亡くなりになった。96歳、天寿をまっとうした言っていいんだろうなあ。ずううっとぼくとは無縁なシンガーであると思ってきたが、見聞と了見が広がる過程で、すうっと耳に入ってくるようになり、いいなあと思える存在だった。また、2010年代に入ってから彼についての長い原稿を何度も書く機会にも恵まれ、ぼくにとっては原稿が書きやすい人だったナとも思う。最後に一方的にお姿を拝見したのは、ネイティヴ・アメリカンはいかに20世紀の米国音楽に影響をおよぼしているかを検証した2017年好ドキュメンタリー映画『ランブル』(2020年3月26日)での証言者としての登場だった。そういう映画にも、すんなり出てしまう。広い世界を持った、鷹揚な人物であった。

 ところで、彼にはダニーとデイという息子たちがいる。その二人はジャズの道には進まず。そして、クオッキー・ダック・アンド・ヒズ・バーンヤード・フレンズというポップなカントリー・ロック・グループを組んでワーナー・ブラザースと契約し、『Media Push』というアルバムを1974年に出したことがあった。成功は収められず、ワーナーから切られて彼らは解散。その音楽的な中心人物で、父親がニューヨーク・フィルの第一ヴァイオリン奏者だったデイヴィッド・マンスフィールド(フィドル、ギター、ペダル・スティール)は1975年にボブ・ディランのザ・ローリング・サンダー・リヴューにフィドルで参画し、その後のディラン表現にも絡んだりもした。そんなマンスフィールドは1980年代を回ると映像音楽家として需要を得ることとなり、『Broken Trail (Original Television Soundtrack)』(Intrada、2008年)はヴァン・ダイク・パークス(2013年1月29日)との連名作だった。一方、クオッキー・ダックスでリズム・セクションとヴォーカルを担ったベネット兄弟はバンド解散とともに音楽の才能はないと判断し、裏方へと進路変更。ダニーは父親のマネージメントにつくとともに、80年代に入ると父親のアルバムの(統括)制作クレジットを得る。MTVアンププラグド出演やポップ・スターたちのデュエット集やレディ・ガガとの双頭アルバムなどは彼が推進し、トニー・ベネットの齢を重ねてからの第一線にいる評価は彼がもたらしたと言われる。弟のデイはエンジニア業に進み、当初はノーティ・バイ・ネイチャーやソルトン・ペパやガイらヒップホップ/R&Bの作品に関与していたが、徐々にバティスタ(2004年9月5日、2004年9月18日、2017年8月14日)、リオーネル・ルエケ (2002年7月3日、2005年8月21日、2007年7月24日、2012年3月3日、2014年9月7日、2016年2月22日 、2017年9月2日、2018年9月1日)、マンハッタン・ジャズ・オーケストラ(2011年4月21日)ら広角ジャズ系のエンジニアリング、ミキシング、マスタリングに関わるようになった。もちろん、遅れて彼も父親の作品にも関わっている。

過去の、トニー・ベネットの記者会見

https://eisukesato.exblog.jp/32241893/

過去の、映画『ランブル』

https://43142.diarynote.jp/202003271634082075/

▶過去の、ヴァン・ダイク・パークス
https://eisukesato.exblog.jp/32061655/

▶︎過去の、シロ・バティスタ
https://43142.diarynote.jp/200409050916440000/
https://43142.diarynote.jp/200410121001170000/

https://eisukesato.exblog.jp/33357656/

▶過去の、リオーネル・ルエケ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm テレンス・ブランチャード
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/ テレンス・ブランチャード
http://43142.diarynote.jp/200708051737070000/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/ ハービー・ハンコック
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▶︎過去の、マンハッタン・ジャズ・オーケストラ

https://eisukesato.exblog.jp/31348518/


<今日の、過去の原稿>
*2014年に書いた、ベネットの編纂作『グレート・アメリカン・ソングブック・クラシックス』のライナーノウツの一部

 トニー・ベネットは昨年、音楽フェスティヴァル“東京ジャズ”に出演。その際、外国特派員協会の会見場で記者会見を行った。そのとき、87歳。だが、血色の良い彼はかなり溌剌としていて、とても元気そうだった。その場にいるだけで、ある種のモードやテンポのようなものが鮮やかにふりまかれ、その様はさすがにスーパー・スター〜不世出のエンターテイナーであると痛感させられたか。彼の口からルイ・アームスロングやビリー・ホリデイら偉大な先達の話がいろいろと出てくるあたりは、さすがにキャリを積んだ大御所という感じ。そして、威厳はあるものの尊大なところは見せず、さりげなく“慈愛の人”というノリを、彼が端々に出ているのが興味深かった。それから、レディ・ガガのことは現代のピカソ的存在であると、彼は絶賛。2014年に共演作がリリースされると言われるベネットとガガは、この6月にNYにあるフランク・シナトラ芸術学校を一緒に訪問し、7月のカナダのザ・モントリオール・ジャズ・フェスティヴァルでは共演もしている。

 アンソニー・ドミニック・ベネデットは1926年、NYのクイーンズに生まれた。11歳年長のフランク・シナトラと同様、家系はイタリア。10歳のときに父親は亡くなったが、兄や姉とともに音楽にかこまれて育っている。そんな彼は絵画にも才を発揮し、マンハッタンの美術高校に進んだ。第二次世界大戦中は徴兵され欧州に陸軍駐留し、除隊後に彼は歌手の道に入っている。そして、人気コメディアン/芸能人であるボブ・ホープに認められ、1950年にメジャーのCBSコロムビアと契約。本名を短くした“トニ・ベネット”という名前は、ホープが付けた。
 以後は、順風満帆。1990年代以降は若いロック世代にも、そのジェントルにしてウィットに富んだ姿がアピールされ、1995年作『MTVアンプラグド』や、様々な人気歌手たちとの『デュエット』シリースは大好評。ここにきて、新たな黄金期を迎えているような感じもある。
 ベネットは、基本コロムビア(現ソニー)に在籍する人物。だが、そんな彼も1970 年代に、そこから離れたことがあった。それは、一般受けする路線を提案する同社の制作指針に、ジャジーなことをやりたいベネットが不満を持ったからと言われる。そして、彼は1972 年にMGMから2作品リリースしたのち、インプロヴ(それは、improve=達成やimprovisation=即興から来ているか)と名付けたレコード会社を実業家のビル・ハセットと共に設立。彼は自らプロデューサーにも立ち、1973年から77年にかけて同社から自己作を5作発表した。
 本作は、ベネットが自らの意志でアーティスティック路線を取ろうとした、インプロヴ・レコードに残したプロダクツをソースとする編纂作である。<グレート・アメリカン・ソングブック・クラシックス>という表題が示すように、ロジャース/ハートやコール・ポーターら、50年以上前に発表された米国ポピュラー音楽シーンを彩るスタンダード・ソングの数々が選ばれている。
(以下、楽曲紹介が続くが割愛する)


*レディ・ガガとの2作目で、結局今のところ最終作となっている『ラヴ・フォー・セール』発表時。2021年に書いた雑誌原稿(なんの雑誌だったろう。ジャズ・ジャパン誌か?)。その前に出たダイアナ・クラールとの共演作リリースに際して書いた原稿が気に入っていたのだが。見つからない。自分のPCじゃないので外ではんなり原稿を書き、送信しちゃったからかなあ。

 トニー・ベネットとレディ・ガガの共演作『チーク・トゥ・チーク』(2014年)の続編が出る。前作は全米1位に輝く成功作となったわけだが、続編録音の提案は『チーク・トゥ・チーク』発売当日に、ベネットからガガに電話でなされた。しかも、「次はコール・ポーターに焦点を当てた作品に」と、伝えたという。その後ベネットはダイアナ・クラールとしっとりした大人のデュオ盤『ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ』を出し、カガはといえば大スターである影響力を最大級に行使する活動を胸を張りしている。
 2人の巡り合い第2章となる『ラヴ・フォー・セール』はベネットが思い描いた通りのコール・ポーター曲集だ。歌詞も書く不世出の作曲家であったポーターの1928年から41年の間に書かれた曲が選ばれ、管や弦の奏者たちも多数入った伴奏設定のもと2人の歌が開かれる。デュオを中心に、それぞれが独唱する曲も2つづつ収められた。
 プロデュースは息子の、1955年生まれのダイ・ベネット。エンジニアとして当初はアーバンなブラック・ミュージックに関与していたが(エスペランサの『チェンバー・ミュージック・ソサエティ』にも名前がある)、げんざい彼は父親のプロデューシングにも兄のダニーとともに積極的に関わっている。もちろん『チーク・トゥ・チーク』も彼が関与した。また、音楽監督に就いているのは1949年生まれで映画やTVの世界でも活躍する、ピアノ/リード奏者であるトム・レイニア。彼はゴージャズな設定の音を的確にまとめている。
 そうしな陣容のもと作られた『ラヴ・フォー・セール』はまさにいい感じ、極上お楽しみの時間を与えてくれる。さすが2度目の録音、2人の重なりはよりナチュラルさを増しているのは間違いない。ガガの新作『クロマティカ』(2020年)はダンス音楽回帰と言えるものであったため、ここではよりオトナで豊穣なシンガー像を出したいという気持ちもあったかもしれない。2013年の来日時の記者会見でベネットはガガのことをピカソのような存在と評していたが、ここでの彼女の無理のない歌い口はセザンヌのようとも言いたくなるか。そして、そんなガガを前に、95歳のベネットは本当に経験に貫かれた余裕の振る舞いを見せる。いや、90代でこんなに矍鑠として、枯れないシンガーがこれまでいたろうか。こりゃ、ギネスものではないか。
 ところで、前共演作『チーク・トゥ・チーク』で唯一違和感を抱いてしまったのが、その暗い色調の華のないジェケット・カヴァーだった。素人が撮ったようなパっとしない2人の写真はまこと味気ない。だが、今回は2人の写真を粋にデザイン処理したものが使われたものになっていて、マルだ。
 「ラヴ・フォー・セール」。1930年初出のブロードウェイ用に書かれたこの曲は、あっけらかんと春を売る女性の立場から綴られたものだった。だが、このやるせない現況において、この2人の豊かにして煌びやかな重なりに触れると、ひと時の輝かしい新世界への招待状のようにも思えてしまう。楽曲は取り上げる才人たちの個性により書き換えがなされ、新たな感興が加えられる。本作は、そんな好サンプルでもある。
 共に苦労も知るセレブであり、イタリア系。もしかすると、世代は違えど、そういう共通する事項が共振し合っているところもあるか? なんにせよ、ここには歌うことを最大の自己表現と定めた選ばれた者の矜持と屈指のエンターテインメント感覚の誉れがある。そして、それをくっきりと引き出したのは、20世紀米国音楽の栄光の礎となるコール・ポーターという偉才が書いたスタンダードであり、ジャズという様式なのである。
 なお、本作のデラックス・エディションには、『チーク・トゥ・チーク』リリースに合わせてリンカーン・センターのローズ・ホールでなされたライヴ19曲がボーナス・ディスクとしてつく。それは当初PVS(公共放送サーヴィス。セサミ・ストリートはそこの制作番組だ)で放映され、ブルーレイ化されたものだ。


by eisukesato | 2023-07-22 22:22 | 音楽