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佐藤英輔のライヴ三昧 Diary noteから引っ越し中


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試写『帰れない山』。サマラ・ジョイ。ウォルフガング・ムースピール・トリオ 2023年4月6日(木)

 まず、渋谷・映画美学校試写室で、2022年イタリア/ベルギー/フランス映画『帰れない山』(原題:Le otto montagne/The Eight Mountains)を見る。147分の長さ、よほど引き込むところがないかぎり、リモート試写であったら途中で止めたりして、見終わるのにかなり時間を要する?  と、思ったので、エイヤっと最終試写に飛びつく。

 30数カ国で翻訳本が出版されている(日本でも出ているよう)というパオロ・コニェッティ(1978年生まれ)によるイタリアの有名小説を原作とするもので、監督/脚本はフェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン(1983年生まれ)とシャルロッテ・ファンデルメールシュというベルギー人カップルによる。なんでも、当初この二人はイタリア語はできず、一から学んで映画作りに着手したという。そこらへん、欧州人の言語取得能力の鷹揚な凄さを感じてしまうな。

 ちゃんとした小説を下敷きとする、生真面目な、ちゃんとした(という書き方も妙だが)映画だ。長くなってしまうのも、了解できもするか。場の中心となるのは、遠方にマッターホルンも眺められる北イタリアのなんとも雄大にして冬は過酷でもある山岳地帯。ときにそのへき地に山好きの父親に連れてこられる普段はトリノに住む少年とモンテローザ山脈に住む少年(親は放牧と出稼ぎをしている)との関係を軸に映画は30年ほどにわたり展開していく。

 子供から大人にかけての友情、父親と子の関係/絆、辺境と都市との断絶などが、とんでもなく雄大な自然風景とともに、ゆったりと綴られていくわけで、途中からそうですかあという展開もあり。丁寧に作られた、まるっきり大人の、人間の物語を描く大作……。作り手たちは若いのにとしっかり作るなあと一瞬思ったが40絡みだもの、別に不自然ではないな。撮影は、パンデミックに入ってされたよう。

 音楽は、スウェーデンのシンガー・ソングライターであるダニエル・ノーグレン。劇伴的電気的アンビエント音とともに、彼が歌う結構説得力ある英語の曲も何曲か長めに挿入歌的に使われる。その場合、通俗的ドラマのような臭い感覚が出てきちゃうと、ぼくはマイナスの所感を持った。音楽のほうが主になってしまうとも感じたか。5月初旬から、ロードショウ公開される。

 その後は、恵比寿・ブルーノートプレイスに。そして、オーセンティックな純ジャズ・ヴォーカルの担い手(当然ながら、旧来のスタンダード・ソング歌い)ながら、メジャーに移籍したとたんに他の流行のポップ勢を蹴散らしてグラミーの主要となる新人賞を取ってしまった、話題のジャズ歌手である1998年生まれのサマラ・ジョイを見る。そのあれれ〜な顛末については、https://bluenote-club.com/diary/347576?wid=67719  参照のこと。そんな彼女を、日本のユニバーサル・ミュージックがわざわざプロモーションのために呼んだ。

 米国から同行させたピアノ・トリオとともにステージに出てきたジョイさんはなんか身長が高そう。そして、ふくよか。それについては、ダイアン・リーヴス(1999年4月28日、2001年4月24日、2008年9月22日、2010年3月23日、2011年11月15日、2017年5月29日)的と言えようか。そして、歌い出したとたん、うわあこりゃ歌える。笑っちゃうぐらいに、本格派だなと思う。その持ち味で聞き手を自然体で射抜く力はアルバムを超える。ライヴ、万歳だ。

 これだけまっとうだと、逆に普通じゃないものを見たような気分にもなるか。そして、往年のジャズ・ヴォーカルのカタチを今堂々と披露している様に触れ、なんかこの様式がメインストリームだった1950年代にワープさせられたような感覚も覚えてしまった。どこかで、今の世代たる何かも抱えてはいるんだろうけど、彼女の場合は往年の財産を実に自然体でがっつり抱えるノリがあって、そういう思いを抱かせたのだと思う。ときにするMCは、性格が良さそうではあったな。とにもかくにも、本物でした。

 続いては、ECMアーティストであるオーストリア人ギタリストのウルフガング・ムースピール(2016年8月3日)のトリオを見る。丸の内・コットンクラブ。セカンド・ショウ。場内、見事に満場なり。

 例によって、かつて住んだNYの人脈を使い、縦ベースのスコット・コリー(2012年3月15日、2012年6月4日、2015年9月27日)とブライアン・ブレイド(2000年12月6日、2001年8月3日、2002年8月25日、2004年2月9日、2008年9月4日、2009年7月20日、2011年5月12日、2012年1月16日、2012年3月15日 、2012年5月22日、2014年2月12日、2014年4月14日、2015年5月27日、2016年5月18日、2017年12月16日、2018年5月22日)を同行させる。すでにこの顔ぶれでレコーディングを終えており、この10月にECMからリリースの予定らしい。

 ムースピールは頭のほうと、アンコールにおいてはクラシック・ギターを弾く。今回ちゃんと気づいたが、彼はエレクトリック・ギターを弾く際にもピックを使わず指で弾くのだな。米国人と違いブルース流れでなく、クラシック奏法流れと思わせるのは欧州人らしいが、なんにせよいい意味での臨機応変さやファジーさが出るのは間違いない。あ、ファジーという言葉はある意味、ECM作品のキーワードになり得るか。いや、きっちりした先にわざと曖昧な奥行きや陰影や響きを残し、聞き手の想像する部分を意図的に残しちゃう、というか。

 ナイロン弦にせよプラグしたスティール弦にせよ、いかにもECM的と感じさせる部分はあり。だからこその、彼の人気でもあるのか。ムースピールにしても、ブレイドにせよ、腹6分目と言った感じの力の抜け具合。そんなわけなので、ベース・ソロの際、コリーの演奏には通常以上に耳がいく。うわあ、こんなにメロディアスで存在感のある奏者だったのかと、ぼくは頭を垂れた。とにかく、3人の密な気の張り巡らしかたにも大きくうなずかされました。

過去の、ウルフガング・ムースピール

https://43142.diarynote.jp/?day=20160803

過去の、スコット・コリー
http://43142.diarynote.jp/201203161146266803/
http://43142.diarynote.jp/201206110916017268/
https://43142.diarynote.jp/201510021129591335/

過去の、ブライアン・ブレイド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm
http://43142.diarynote.jp/200402091738240000/
http://43142.diarynote.jp/200809071429250000/
http://43142.diarynote.jp/200908061810483865/
http://43142.diarynote.jp/201105140859559227/
http://43142.diarynote.jp/201201171011033219/
http://43142.diarynote.jp/201203161146266803/
http://43142.diarynote.jp/201205301327209613/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140212
http://43142.diarynote.jp/201404161959228005/
http://43142.diarynote.jp/201505281537538677/
http://43142.diarynote.jp/201605240831421865/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160803
http://43142.diarynote.jp/201712181015052794/
https://43142.diarynote.jp/201805230726481296/


<今日の、もろもろ>
 サマラ・ジョイは、30分のパフォーマンス。せっかくバンドも連れてきたのだからもっとやってェと普通だったら思うはずだが、その次にムースピールのライヴを見なきゃいけなかったのでマルだった。ムースピールのライヴは、日経新聞の21日の夕刊にその原稿を書きます。急ぎ、会場奥にあるウェスティン・ホテルからタクシーに乗ったら、天元寺から霞ヶ関の間は高速に乗り、15分で着く。そして、コットンクラブではスイスでジャズ・プロモーターをしている日本人の鍵谷さんと会う。お、今回のツアーは彼女が企画したものであったのか。ムースピールは大学で教鞭を取っている関係もあり、ウィーンに住んでいるそう。以下、ムースピールの少し前の未発表原稿が出てきたので、出しておく。

 現在ECMから順調にリーダー作を発表しているムースピール(1965年生まれ)はオーストリアに生まれ、高校卒業後は米国ニュー・イングランド音楽院やバークリー音楽大学に進んでいる。うち、師事した一人はミック・グッドリックであった。2000年代頭までは、米国で活動。ゲイリー・バートンのグループに入るなどもし、1989年からリーダー作もリリースするようになった。
 そんな彼はラルフ・タウナーとスラヴァ・グレゴリアンとの3人のギタリスト名義の『Travel Guide』(ECM,2013年)を経て、2014年から同社からリーダー・アルバムをリリースし出す。米国在住時代から付き合いのあるドラマーのブライアン・ブレイドをはじめとする、米国本流にいる現代ジャズ奏者たちとアルバムを作っているのはそれらの要点だ。
 ダブル・ベースのラリー・グレナディアとブレイドとのトリオ作 『Driftwood』(2014年)、ブラッド・メルドーとアンブローズ・アキンムシーレ(トランペット)とグレナディアとブレイドによる『Rising Grace』(2016年)、前作のブレイドからエリック・ハーランドにドラマーが変わった『Where The River Goes』(2018年)、そしてスコット・コリーとブレイドのトリオによる『Angular Blues』(2020年。実はこのアルバムは2018年8月にコットンクラブ公演のため来日した際、池袋のスタジオで日本人エンジニアを介してレコーディングされた)。それらを聞いて感じるのは、現代ジャズとしてのしなやかさや清新さのようなものをきっちり出していることであり、その総体を導き出すムースピールのジャズ観の質の高さだ。別な言い方をすれば、ギター云々を抜きにしても、高品質な現代ジャズとして彼のリーダー・アルバムは味わい深い。そして、そこからムースピールのギター奏者としての能力もアピールされるのだから、これは言うことがないではないか。だが、一方でシンガー・ソングライター好きの彼は別チャンネルで自ら歌うアルバムも出していて、一筋縄では行かない。歌心も持つ、信頼すべきジャズ・ギタリストだとぼくは思う。


by eisukesato | 2023-04-06 06:06 | 音楽